2021.07.06

MAGAZINE Vol.8

「いつも心地よい自分でいたい」。
フィットネスウェアの可能性を広げるヴオリの魅力

フィットネスウェアに何を求めるかを考えたとき、動きやすさや速乾性のような機能面にフォーカスしがちだ。
それはもちろん正しいけれど、ここで紹介するvuori(ヴオリ)には、そこにもう一つ、“多元性”という要素が加わってくる。
すなわち、場所や目的を問わず、どんなシチュエーションでも快適に着回せること。
日常をシームレスにつなぐ、今最も注目すべきウェアブランドの一つなのだ。

ヨガとサーフィンの聖地で生まれたフィットネスウェア

ヴオリは2015年、カリフォルニア有数のサーフタウン、エンシニータスで誕生した。
エンシニータスには、ヨガを世界に広めた伝説的なヨギー、パラマハンサ・ヨガナンダの僧院があるなど、
“ヨガの聖地”としても有名。サーフィンやヨガ、ランニングといった、さまざまなアクティビティが、人々の日常に根付いている。

そんな場所で、サーファーであり、ヨギーでもあった創業者が、「メンズ用のスタイリッシュなヨガウェアが欲しい」
ということでスタートしたのがヴオリである。

前述の通り、ヴオリは製品づくりにおいて、多元性というキーワードを掲げている。
そこには、「ヨガスタジオからストリートへ」「ビーチからバーへ」「地上から水中まで」というように、
スポーツをする時も、カフェに立ち寄る時も、サーフィンをする時も、海から上がってチルアウトしている時も、
いつ何時でも快適かつスタイリッシュでいられるように、という想いが込められている。

「V1 LOGO TEE」/「PONT PERFORMANCE PANT」

シーンを選ばず着られる理由は素材とカラーにあり

そんなヴオリの製品はいかにして生まれるのか。

「肌触りがめちゃくちゃいい」「着心地がいいし、とにかく軽い」などと評される、
そのクオリティーの決め手とも言える、素材(生地)について見ていこう。

[トップス]「LIZETTE CROP」/[ボトムス]「PERFORMANCE JOGGER」

カリフォルニアブランドらしく、エシカルな視点に基づいて、サステナブル素材の採用に積極的なヴオリ。
例えば「SEACELL(シーセル)」という素材。
これは北海から採集される藻類とウッドパルプをブレンドした画期的な自然分解素材で、
“エンジェルファブリック”とも称されるほど、快適な着心地と肌触りが特徴。
なおかつ防臭性も高く、汗とは切っても切れないフィットネスウェアとして、申し分ない素材だ。

もう一つ、「V1 CYCLED」というサステナブル素材にも注目。
ウェア1枚に対し、約5本のペットボトルを再利用しているというリサイクル素材で、水陸問わず対応できるのが特徴。
これならスポーツの後にそのまま海に飛び込んでも問題ない。まさに多元性に直結する素材というわけだ。

[トップス]「WAFFLE CREW」/[ボトムス]「KORE SHORT」

フィットネスウェアとして、動きやすさや軽さなど、パーフォーマンスに直結する部分でも、素材選びへのこだわりは貫かれている。

見た目からソフトな印象を与える起毛ジャージの混紡素材「HALO」は、4方向のストレッチ性に富み、速乾機能も優れている。
また、質感の高い羽毛のような軽さと柔らかさを併せ持つ「STRATO TECH」は、衣服を身に纏うストレスを全く感じさせないほどの着心地を提供する。
こちらも速乾・除湿性に優れた、アクティビティにはうってつけの素材である。

「ALL DAY ROMPER」
ソフトでストレッチの効いたワンピース型のウェア。ゴム製のウエストバンドを採用

ヴオリの多元性を語る上で、デザインも外せない要素だ。
特筆すべきはそのカラーリング。
カリフォルニアの美しい自然からインスパイアされたアースカラーを中心に、どんなシチュエーションにも馴染むカラーバリエーションを誇る。

[トップス]「PONT PERFORMANCE CREW」/[ボトムス]「PONT SHORT」
フロントポケットにジッパー付きの隠しポケットを搭載

“チャコール”や“ヘザーグレー”、“ナチュラル”といったおなじみのカラーはもちろん、
“タバコ”、“テラコッタ”、“アラバスター”といった絶妙なものまで幅広い。
ウェア自体の着心地の良さに加え、柔らかなカラーリングによる視覚的な心地良さがリンクすることで、
シンプルだけど気の利いた、ありそうでなかった存在感を纏っている。

[トップス]「PLYO TANK」 / [ボトムス]「DAILY LEGGING」

Tシャツ、タンクトップ、ショーツ、ジョガーパンツ、スウェット、フーディー、ブラトップなどなど、
ことスポーツに関しては、すべて網羅するほどラインナップの幅は広く、機能も申し分ない。

だがヴオリの真骨頂は、スポーツで使える快適性を大前提に、シーンを選ばないスタイリングを可能にする汎用性の高さにある。
いつでも、どんな場所でも、心地よい自分でいたい。
そんな想いに応えてくれるところも、どこか今っぽい。

  • Photo:Akane Watanabe
  • Edit&Text:Soichi Toyama

Magazine一覧