【G大阪・水谷尚人社長×アルコ・降幡昌弘社長対談】 大阪のスポーツをリードして、“大阪を、たのしくする。”|マガジン|アルコ株式会社

【G大阪・水谷尚人社長×アルコ・降幡昌弘社長対談】
大阪のスポーツをリードして、“大阪を、たのしくする。”

地球をたのしみ、自分たちの物語をつくるアスリートが打ち込むプロスポーツの世界。アルコは、そうした選手たちを精一杯サポートすることで、「地球を、たのしくする。」を一歩一歩現実に近づけています。その一環として、2026年7月にオフィシャルパートナー契約を結んだのは、Jリーグの名門、ガンバ大阪。昨年は、AFCチャンピオンズリーグTwo(ACL Two)で優勝して話題に。その影には、2025年に着任した水谷尚人社長の手腕も見逃せません。そこで、アルコ代表取締役社長、降幡昌弘がパナソニックスタジアム吹田を訪問。水谷社長との対談が実現しました。

地元から一緒にワクワクを醸成したい

――2026年7月1日、アルコは、ガンバ大阪と新たにオフィシャルパートナー契約を結びました。まずは、ここに至る思いを降幡社長からお話しください。

降幡「アルコは大阪出身の会社ですから、いろいろな形で地域の貢献をしたいという思いが常にあります。私自身は箕面(大阪府北部)出身で、現在もチームの拠点となる吹田市の近くに住んでいますので、ガンバ大阪はとっても馴染みがあるんです。1993年のJリーグ発足時からある、いわゆる“オリジナル10”で、昨年はAFCチャンピオンズリーグ2(ACLE2)も優勝した強豪です。そして、このたびはタイミングも重なってサポートさせていただくこととなりました」

水谷「非常にありがたいですよ。ひとつは、取り扱いアイテムをクラブにご提供いただける点。これは、選手のパフォーマンスに直結しています。もうひとつは、地元の人が地元のクラブを応援してくれること。これは、地域性を重んじるJリーグの理念にも合致していますからね。選手のエージェントを通じ、身近な関係からこのような形に発展したのもうれしく感じました」

降幡「提供しているコンディショニングデバイスの〈Hyperice〉は特にアスリートに好評なのですが、実際に選手たちの反応はいかがですか?」

水谷「もちろん、とても喜んでいます。そのおかげで昨年は、ACL2を優勝できたんですよ(笑)」

特別にACL杯を持たせてもらってご満悦の降幡
これまで獲得したトロフィーの数々。名門クラブたる所以です。

降幡「そんなことを言っていただけるなんて、スポンサー冥利につきますね!」

水谷「今のサッカー界は、非常に過密日程になっています。サッカーはその性質上、最低でも中3日は試合間隔を空けないと選手の負担が大きいと言われてるんです。ところが、アジアの大会になると中2日というスケジュールもあります。その場合はいかにリカバーするかが問われてくる。そこで〈Hyperice〉が果たしてくれる役割は小さくないんですよ」

降幡「現場からのダイレクトな反響は、参考になりますね」

――そもそも、降幡さんがサッカークラブへのサポートを実施しようとした意図はどういった点ですか?

降幡「僕らの扱う商材は、スポーツやアウトドアに関わるものが多い。ということは、当然スポーツ人口を増やさないと、グッズを購買する人が生まれてこない。サッカーの場合は、直接プロサッカー選手をサポートすることによって、その選手に憧れるジュニアが生まれてサッカー人口が増えるという構図が描けます。スポーツをサポートする意義は、このあたりにある。もちろんアルコとしてはサッカーだけでなく、いろいろなスポーツの発展に貢献できたらと思っています」

水谷「アルコさんのアイテムは、ウチの社員で使っている者もいますし、スタジアムのボールホルダー(試合開始前にレフェリーが持つまで試合球を置いておくホルダー)は、御社の〈Hydro Flask〉がモチーフになりました」

特注したボトル型のボールホルダー。カラーリングはもちろんガンバ大阪が大切にするブルーで。

 

降幡「ありがとうございます。〈Hydro Flask〉を筆頭に、カラフルで楽しくなるような商品が多いので、スタッフやサポーターの方を含めて取り扱いアイテムをとおして明るい気持ちになってもらえたらうれしいです」

水谷「降幡さんと最初にお会いしたときに、金銭の関係ではなく、お互いで面白いことやりましょうとおっしゃった。それがとても印象に残ってますし、扱われてる商品はワクワクするものばかりですから、そういった点はガンバを通じて伝わったらいいですね」

降幡「サポーターの方たちの熱量に負けないように(笑)」

水谷「おっしゃるとおり。熱量の高いサポーターというのは、いい意味でこだわりの強い人種なんです(笑)。簡単に言うと、サポートチームのスポンサー企業の製品を積極的に支持する反面、ライバルチームに同業種のスポンサーがいたときには、徹底的に避けることがあるんです(笑)。一歩間違えると生活できない(笑)。ただ、アルコさんの取り扱う製品は同業他社のものはぱっと思いつかないですし、さまざまななブランドを扱われているので、他のサポーターの方たちも手を出しやすいはずです(笑)」

降幡「(笑)。ところで、水谷さんはアルコとのパートナーシップから、どのような未来を想像していただいていますか?」


水谷「アルコさんは常々、“地球を、たのしくする。”と同時に、“大阪を、たのしくする。”とおっしゃっている。選手がワクワクしないとお客さんもワクワクしない。ガンバ大阪が核となって、周囲の人たちとともにワクワクできる空間を生み出していくことが何より大切になってきます。アルコさんの商品というのは、実際ワクワクさせてくれますからね。いっしょにワクワクを醸成していけたら、それこそ“大阪が、たのしくなる。”と思います」

降幡「僕らとしても、仕事も含めて、社員含むみんながワクワクするというのは本当に大切なキーワードなんです。商社として、実際に僕らがワクワクしない商品であれば当然扱わないですから。それに「モノ」だけじゃなくて、ワクワクする「コト」も楽しんでいただきたい。それが僕らの使命だと思っています。そのためにも、サッカークラブのサポートは、非常に重要なのです」

地域への密着も大事。でも、それ以上に大事なのは勝利!

――昨年の着任から1年半余り。やはり、ACL2優勝という目に見える成果を達成し、ひとつの功績をもたらしました。そこに貢献された水谷さんですが、実際、クラブチームの社長には、どのような役割があるのですか?

水谷「クラブによって違うと思いますけれど、根本として言えるのはチームが描くミッションやビジョンをみんなに浸透させること。目線を揃えて、どこを目指すんだ、ということを伝えるのが私の仕事だと認識しています」

降幡「コアメッセージは必要ですよね。アルコが掲げる“地球を、たのしくする”という言葉は、社員にもダイレクトに伝わっていると感じています。水谷さんは2025年の着任でしたが、クラブの改革ということは意識したのですか?」

水谷「みなさんによく聞かれるんですが、その意識はゼロでした。実情を知る前から、“変えるぞ”と大風呂敷を広げる人っていると思うんですけど、僕はそうしたくなかった。まずは現状把握からと。最初に感じたのは、社員のみなさんがめちゃくちゃ働くということ。一方で、突き抜けた人がいないのかなと、少し物足りなさも感じました。スポーツはエンターテインメント事業ですから面白さも重要だと思うんです。的確な目標を作って遂行するということだけにとらわれてると遊びというか余白が生まれにくいのかもしれません。これは、私から降幡さんにお聞きしたいんですが、人事評価って難しくないですか?(笑)」

降幡「すごく共感します。人事制度は経営における一生の課題というくらい、すごく難しいと思います。アルコも試行錯誤して、最終的には重役含む社員主導で策定するところに行きつきました。現場ごとに状況に応じた評価軸を設けたので、ある程度納得感のある評価制度にはなったかと思います」

水谷「参考になります。僕が着任から変更したのは、スタッフにも勝利給を発生させたこと。額は少ないですが、この仕事の第一義は“勝利に向かうこと”というメッセージが伝えられたかなと」

降幡「なるほど。スポーツにとって、勝利が最大の喜びですからね。そうした制度を設けたことで社員の方向性が定まるというのは大きいですね」

水谷「それともうひとつ。チームというのは、同じ船に乗ってシーズンを戦うと捉えていて、実際に百年構想リーグが始まる前に、みんなで実際に船に乗ろうと計画しました。選手と社員合わせて150人くらい。ちょうどいい船がなかったので一旦諦めましたが、監督・選手のほか、社員やスタジアムで働く人たちみんなで写真を撮りました。チームには、いろいろな人がいますが、みなが、今シーズン同じ方向に向かって一体となって進んでいくというメッセージになったのでは感じています。」

降幡「船、いいですね。東京ならちょうどいい船がありそうですが」

水谷「やっぱり大阪で実現したいんですよ(笑)。Jリーグは創設理念にもありますが、地域性がかなり重要です。地域の人に愛されていかないと続かない。もちろん、日本の文化として根付いている企業スポーツ文化を否定するものではありません。ガンバもパナソニックの影響が色濃いですしね。その中でも地域と一緒に歩んでいきたい。地域が明るく元気になるためにいろいろな活動をしますが、やっぱり勝利が一番です。」


スポーツが直面するサステナビリティについて

――アルコは、B Corp認証と呼ばれる、いわゆるサステナビリティについての認証機関をクリアした企業ですが、一方で、サッカー界においてのサステナビリティは現状どのような段階にありますか?

水谷「世界では、国際的なイニシアチブとして“スポーツポジティブリーグ(SPL)”という組織があるんですが、昨年春からJリーグも参画することになりました」

降幡「かなり具体的な動きがあるのですね」

水谷「今、合計5つのリーグから構成されています。イングランドのプレミアリーグと2部のEFL、ドイツのブンデスリーガとフランスのリーグ・アンに続き、Jリーグはアジア初の参加となりました。スタジアムでのCO2排出の削減や再生可能エネルギーの使用などを含む12の評価項目があって、定量化の難しいジャンルではあるんですが、スポーツも未来のためにアクションを起こさないといけないので、その基準をクリアすべく実際に動き出しています」

降幡「スポーツ自体を未来につなぐことを真剣に考えないといけない時期ですね」

水谷「日本でその動きを加速させたのは、気候変動ですね。2018年から19年にかけて、試合のキャンセル回数が劇的に増加しました。今年も発生していますが、線状降水帯の大雨ですね。サッカーが続く未来をつくらなければいけないことは、選手たちも理解しています」

降幡「確かに、選手の発信も大事でしょうね」

水谷「スポーツが社会活動に取り組むことが、日本中への強いメッセージになるはずです。大阪だとまだまだ阪神タイガースさんにファンの数は及ばないと思いますが、Jリーグの取り組みについては、大阪ではまずガンバが率先して発信するという姿勢が大事だと思っています。実際に、スタジアムには自転車での来場を推奨したり、というようなことも、発信していく」

降幡「アルコは、大きく環境をどうこうしよう、とまでは発信しませんが、個人が日々の積み重ねでできることはやろう、というスタンスです。会社でも月1、2回のゴミ拾いをしたり、マイボトルを持参したり、小さなことですが、“ちりつも”になるなら、目の前のちょっといいことはなんでもやろうと」

水谷「スポーツの世界も、未来のためには、まだまだやれることはありそうですね」

降幡「なかなか話が尽きませんね(笑)」

水谷「続きは、お酒を飲みながら?」

降幡「ぜひぜひ。箕面が地元なので、ディープな場所をご案内しますよ」

――お二方、今日は貴重なお話を、ありがとうございました!