2020.12.24
MAGAZINE Vol.4
今回の主役はランニングキャップブランド「Ciele Athletics™(シエルアスレティックス)」。
フランス語で“空”を意味する「ciel」という単語に由来するブランド名には、
天高く広がる空のごとく、デザインや機能性など、
プロダクトとしてのクオリティーをどこまでも追求するブランド哲学が込められている。
実際、シエルのキャップにはランナーが求めるすべてのクオリティーが詰まっている。
それって一体何なのか? 最新のラインナップとともに見ていこう。
シエルの歴史はまだ浅く、2014年にジェレミー・ブレスネンと、その友人であるマイク・ジャイルズが、
カナダはモントリオールで創業したランニングキャップブランドだ。
ちなみにモントリオールといえば、“北米のパリ”と呼ばれるほどフランス文化が色濃く残るアートの街。
ブランド名がフランス語に由来するのも、きっと単なる偶然ではないのだろう。
「当時のランニングショップに、カラーバリエーションが豊富でデザインもイケてるランニングキャップが見当たらなかった」。
そんな理由からスタートしたシエルだから、最大のウリはやはりデザイン、ということになる。
モノトーンからビビットカラーまで、カラーレンジの広さとデザインの豊富さは、
他とは一線を画すシエルならではの魅力であり、強みだ。
だが、単にデザインがいいだけでは、今のランナーの要求を満たすことは難しい。
熱心なランナーほど、スタイルと同じくらい機能を追い求めるからだ。
では、ランニングキャップとして必要な機能とは何か?
シエルのキャップには以下の5つの機能がすべて搭載されている。
普段からコンスタントにトレーニングを積んでいるランナーなら、
この5つの機能がいかに重要で外せないものか、すぐに理解できるだろう。
スポーツに汗はつきものだし、暑い日は頭から水をかぶることだってある。
濡れた後になかなか乾かないキャップなんて論外だ。
これもランニング用としては定番の機能で、紫外線から体を守ることは、
肌はもちろん疲労軽減の意味でも欠かせない。
季節を問わず、一度走れば汗だくになるのがランニング。
ウェアと一緒に洗濯機に投げ込んで洗えてしまう手軽さは、
走ることが習慣になっている人ほど、そのありがたみがわかるはずだ。
コロナ禍で人通りの少ない夜に走る人が増えたそうだが、
暗闇の中を走るなら反射材を備えたアイテムで被視認性を確保するのはランナーの常識。
大きめでしっかりとしたつくりのつばは、非常に柔らかくてコンパクトに折りたためるのに、
簡単に元の形状に戻せる。これもシエルの大きな特徴のひとつとして、特筆すべき点だろう。
シエルのキャップは、これら5つのキースペックに、
ランナーのモチベーションを掻き立てるエキサイティングなデザインが合わさることで成り立っている。
定番モデルである「GO CAP Standard」や「GO CAP Century」のように、
同系色のグラデーションから、全く異なる色味を大胆にミックスしたものまで、
複数のカラーがあしらわれた独特のデザインこそ、シエルらしいルックスと言える。
つばの裏面まで抜かりなくデザインが施されており、つばを反り上げて見せるといった被り方のアレンジも自在。
ランナーのモチベーションを刺激するディティールが随所に内包されている。
定番モデルの他に、今期のコレクションの中でとくに注目してほしいのは2つ。
まず「GO CAP SC」。
「Worldwide Movement」と冠した限定モデルで、ニューヨークシティマラソンやベルリンマラソンといった、
世界屈指のマラソンレースをモチーフにデザインされたもの。
ランナーにとって、もっとも心に残る大きなイベントといえばフルマラソン。
それぞれが目標に向かってトレーニングを続けていくモチベーションに寄り添う想いが込められた一品だ。
もうひとつが「GO CAP SC Distance Nirvana」。
こちらは「One Time Only」と冠した限定モデルで、常に新しいデザインや素材などを追い求めるランナーの想いをカタチにしたもの。
通常のシエルのラインナップの中ではめずらしいメッシュタイプで、
非常にシンプルなデザインでありながら、つば裏には鮮やかなレインボーカラーのグラデーションが施されているのが特徴的。
寒さが厳しい時期のランニングには、耳をすっぽりと覆ってくれるビーニータイプもおすすめ。
他のラインナップ同様に、リサイクルポリエステルを素材に採用し、ニットのような素材感でありながら洗濯機で洗えるという優れものだ。
環境保全を考慮し、早くからリサイクル素材を積極的に採用してきたシエル。
そのノウハウを活かし、今期から満を持して、ランニング用のTシャツもリリースしている。
「NSBTshirt」は、リサイクルポリエステル40%、オーガニックコットン60%という素材構成で、
レースやトレーニングはもちろん、普段使いもOKな素材感とデザイン性の高さを併せもっている。
また、反射ラベルや抗菌仕様など、ランニング用として必要な機能はしっかり押さえられており、
スペックを求めるシリアスランナーのリクエストにも十分応えてくれるはずだ。
機能的でオシャレなランニングキャップは数あれど、シエルほどカラーが豊富で、
デザインのバリエーションに富み、機能も申しぶんないキャップはなかなか見当たらない。
「自分に似合うランニングキャップに出会えない」。
そんな人にぜひ手にとってみてほしい。