2022.03.10
MAGAZINE Vol.13
ランニング大国アメリカで4割近いシェアを誇る、
“No.1スポーツソックスブランド”「フィーチャーズ(FEETURES)」。
日本ではまだ、さほど知られた存在ではないが、その実力は折り紙付きで、
機能にこだわるシリアスランナーを筆頭にジワジワと支持を集めている。
ここではそんな「フィーチャーズ」の魅力に迫ってみよう。
ブランドの始まりは2002年。現在もCEOを務める創業者のヒュー・ゲイザーは、
それ以前にもスポーツソックス業界で30年のキャリアを持つ人物だった。
一旦は業界を離れたものの、いち顧客としてスポーツショップを訪れた際、
スポーツソックスの進化の停滞ぶりに愕然としたという。
自身もランナーであったゲイザー氏にとって、
自分が欲しいと思える製品がない当時の市場環境は、歯痒いものであったに違いない。
そんな状況を変えるべく、理想のスポーツソックスを自ら生み出そうとブランド設立を発起。
目指したのは、ランナーの足にぴったりフィットし、余計な厚みやゴワつきもなく、
パフォーマンスをサポートする圧着が施されているソックスだった。
つまり、数十年先まで末永くランナーに愛される一足。
足と未来を掛け合わせたブランド名にはそんな想いが込められているのだ。
「フィーチャーズ」が現在の地位を確立する大きなきっかけとなったのは2011年。
ラインナップの中核を成す「ELITE」シリーズが誕生した年だ。
エルゴノミクス(人間工学)に基づいた、身体構造に沿う製品設計を実現。
今ではスポーツソックスに多く見かけるようになった“左右専用設計”という概念の走りも、何を隠そう「フィーチャーズ」である。
ここでまず、「足にぴったりとフィットすることで、走行時のストレスを減らす」という課題をクリアしたわけだ。
続いては、ソックスの厚み。
これもランナーの動作に応じて快適性が担保されるように考慮されている。
甲部分は速乾性に優れたナイロン糸、つま先部分はゴワつきを感じないシームレス仕様。
カカト部はズレを防止する立体構造ときめ細かいつくり。
さらに足底部は、衝撃吸収のためにやや厚みを持たせた設計としている。
しかも、シーンに応じて「MAX」「LIGHT」「ULTRA LIGHT」とクッション性が3段階で選べるようになっているから面白い。
そして、忘れてはならないのが「Targeted Compression」と呼ばれる特許取得の独自技術だ。
これは長時間、走り続けることで落ち込んでくる足裏のアーチをサポートする仕様で、疲労の軽減に大きく貢献してくれる。
こうして、ランナーに真に寄り添うソックスの開発を成し遂げたフィーチャーズ。
「他ブランドと大きく違うのは、私たち自身がランナーであること」とゲイザー氏は語る。
シンプルだが、ランニングソックス専業ブランドして、これ以上の強みはないだろう。
さて、ランナーが求める機能さえしっかり備わっていれば、残る決め手はデザイン性の良さ。
フィーチャーズのラインナップには主に、
シューズにスッポリ隠れる「ノーショウ」、足首丈の「クオーター」、
足首上部までをカバーする「ミニクルー」の3型で構成されている。
デザインはオーセンティックな無地やライン入りのものが人気だが、
シーズンごとに追加される柄物もデザインが非常にスタイリッシュ。
気に入ったものがあれば、迷わず手に入れることをおすすめしたい。